印刷博物館 企画展示 武士と印刷・VRシアター 絢爛 安土城に行ってきました

10月22日から1月15日(日)まで東京・印刷博物館で開催している企画展示 武士と印刷およびVRシアターで上映中の絢爛 安土城に行ってきました。同博物館は凸版印刷の敷地内にあります。印刷文化学という印刷がもたらした社会的・文化的な影響、人と印刷との関わり等について、技術的側面ばかりでなく、多分野からの協力を得て調査・研究していく新しい学問領域のアプローチを確立するため設立されたそうです。

東京都文京区にある印刷博物館外観

武士と印刷のポスターが張られた外観

展示会は戦が本分の武士が、印刷を行なっていた事実を紹介しながら、徳川家康が目指した「文治政治」には、印刷が深く関わっていたことを考察します。 戦国時代、江戸時代を通じて約70人の武士が印刷を命じた約160点の資料を紹介しています。また歌川国芳の武者絵を中心とする美術作品約150点もあわせて展示されています。

武士と印刷ポスター

印刷博物館入口風景


【第1部武者絵に見る武士たちの系譜】リストはこちら

歌川国芳の武者絵を中心に、およそ30点を6期間に分け通期で約150点を展示します。

江戸庶民の間では浮世絵と呼ばれる印刷物が流行し、特に歌川国芳の武者絵が話題となります。国芳の武者絵を通して、強く勇猛果敢な武士のイメージを探っていきます。

賤ケ岳合戦之図(歌川国芳)

【第2部武士による印刷物】リストはこちら

戦国から江戸時代を通じて、約70人の武士が刷らせたおよそ160点の印刷資料を展示します。

印刷を積極的に取り入れたのは徳川家康ですが、戦国時代にも印刷は行なわれていました。大内版の法華経版木、朝倉版の八十一難経版木、今川版の歴代序略版木です。家康が作らせた印刷物は9点あるようですが、中でも伏見版と呼ばれる貞観政要や、駿河版の群書治要は、唐代に著された治世学参考書として有名です。同時代には豊臣秀頼版「帝鑑図説」(帝王学の教科書の一つ)と直江兼続版「文選」(中国を代表する詩文集)が作られています。

家康に続き家光は、天海版木活字を作らせ、「天海版一切経」が刊行されました。そして家光の遺言を守り、若き四代将軍家綱を補佐した会津藩の保科正之は、「二程治教録」「伊洛三子伝心録」「玉山講義附録」のいわゆる会津三部書を刊行します。

また徳川光圀による「大日本史」の編さんを開始します。光圀死後も水戸藩の事業として継承し、明治期になって完成しています。

伏見版・貞観政要

【絢爛 安土城】ショート映像はこちら(下の方にあります)

VRシアターでは近江八幡市が作成した絢爛 安土城を公開しています(入場料とは別途で料金がかかります)。上映日は毎週土曜・日曜・土日に続く祝日で、1日8回公演しています。城を訪れた宣教師ルイス・フロイスや天主で待つ信長、また上空を舞う鷹の視点など、さまざまな視点で安土城を体感することができます。

ちなみにVR安土城のDVDは滋賀県近江八幡市にある安土城天主信長の館で販売しています。 DVD用に羽柴秀吉と明智光秀、信長の鷹目線の特典映像を盛り込んでいます。